携帯電話販売員、養成課程を大幅見直し

 文部科学省と総務省は携帯電話の販売員養成課程を大幅に見直し、2014年をメドに携帯電話販売大学院を創設することを決めた。複雑化する一方の料金体系に販売員の知識が追いつかず、社会のIT化を妨げているため。携帯各社間の販売競争に大きな影響を及ぼしそうだ。

 文科省・総務省がまとめたプランによれば、携帯販売大学院は3年制を基本とするが、料金設定や割引率の基礎知識となる高等数学を専攻した学生には2年制の「既修者課程」も用意する。大学院修了後の試験に合格した人は10ヵ月にわたり販売研修を受け、駅前でのティッシュ配りなどの技術を習得したのち携帯電話販売士資格を得ることができる。

 携帯電話の料金体系は、基本コースや割引プラン、各種オプションサービスが組み合わされ、また毎年のように新たなしくみが導入されることから、ユーザーはもちろん、ベテランの販売員にも理解が難しい状態となっている。料金体系のマニュアルの厚さは六法全書以上。具体的な適用状況に応じて料金体系の解釈が分かれることも、販売員の重い負担となっている。

 従来、携帯電話の販売会社は社内で販売員を養成していたが、研修内容が料金体系の急速な複雑化に追いついていないのが実態。最近では資格学校や予備校が携帯販売員向けのスキルアップ講座を開設しているものの、カリキュラムの内容はまちまちで、安定的な人材供給には至っていない。

 通信業界アナリストの高橋利明さんは「大学院に通ってもすべてを習得できるとは限らない。それくらい携帯電話の料金体系は複雑になっており、軽い気持ちで携帯ショップ販売員を志すくらいなら、国家公務員Ⅰ種、法曹、医師など敷居が比較的低い職業を薦めたい」と語る。

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