消費増税、駆け込み需要は最後の追い込み

川崎市内の自動車修理工場。週明けの24日朝、7台の自動車が次々と持ち込まれた。リアバンパーが大きく凹んだクーペ、ガードレールにこすった側面の傷が痛々しいワンボックス。ルーフトップやドアの惨状から派手に横転したことがわかる高級セダン……。

通常、この修理工場に持ち込まれる事故車は週5台程度。今年に入ってから徐々に増加し、3月からは週20台を超える繁盛ぶりだ。社長の畠山邦暢さんの見積もりによれば、クーペの修理費は税抜きで30万円。オーナーの室井玲さんは「4月1日の前と後では税負担が9000円も違う。無理やり縦列駐車して電柱に接触するのが3月中に間に合って良かった」と胸をなで下ろす。

室井さんが税負担の増加に敏感なのは車両保険に入っていなかったためだが、ワンボックスカーを所有する常岡祐武さんは、増税前に自損事故を起こした人を対象に保険料を一定額割り引く損保会社のキャンペーンに呼応して、当初の予定より早めにガードレールに接触することにしたという。

増税前の駆け込み需要に畠山さんはホクホク顔。時折「事故でけが人や死者が出なければいいのだが」と、不安の表情も浮かべるものの、事務所内には「葬式出すなら増税前に」と呼びかける葬儀業者各社のパンフレットが山積みになっている。

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