中国無人機に赤ちゃんパンダ

 中国空軍が尖閣諸島上空で飛行させている無人機に赤ちゃんパンダが搭載されていると、香港のマスコミ各社が一斉に報じた。防衛省が確認を急いでいるが、事実なら尖閣をめぐる日中対立の解決が遠のくのは必至だ。

 香港のテレビや週刊誌によれば、無人機に搭載されているのは四川省パンダ保護センターで今年春に生まれたオスの「討討」(タウタウ)。センター内では芝生上で走り回ったり、他の赤ちゃんパンダと相撲を取ったりするなど、かわいさは今がピーク。動くものに強い関心を示す様子からは、好奇心も旺盛であることがわかる。。

中国空軍ではこの討討を、白と黒のツートンカラーに塗装された無人機の先頭部分に載せ、尖閣諸島付近の上空を連日飛行させている。無人機は地上の基地から遠隔操作されるのが一般的だが、この機体には特殊な改造が加えられ、討討の視線を認識し、その方向に進路をとる機能も搭載しているとみられる。

香港の一部のテレビ局は、ミッションを終えて着陸した無人機から降り、母パンダに甘えて乳をせがむ討討の愛くるしい様子をとらえた中国空軍配信の映像を放送した。防衛省高官は「撃墜すればWWFやグリーンピース、黒柳徹子を敵に回す。パンダの親子愛にメロメロになった国際世論が日本の味方から中国の味方に転じるおそれもある」と警戒感を強める。

防衛省では中国空軍無人機による再三の挑発を重く見て、自衛隊機がスクランブル発進し、サインや威嚇射撃で領空から離れるよう要求したあと、必要であれば撃墜することも検討していたが、空中でのサインが赤ちゃんパンダの好奇心を刺激すれば一触即発の事態は避けられず、今後は慎重な対応を迫られそうだ。

陸上自衛隊の幹部は「中国はパンダによる空挺作戦も視野に入れているのではないか」との見方を示す。「パンダが実効支配している場所は、国はともかく四川省」との国際慣例が確立しているためだ。尖閣諸島を防衛できるのは、もはや70年代に持ち込まれて野生化・繁殖した山羊しかいないとの悲観的な見方も生じている。

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