歌舞伎座もツイッターと連動

新しい歌舞伎座の開場から約1ヶ月。新たに導入されたツイッター連動字幕画面が歌舞伎界に波紋を広げている。当初の思惑通り観客の率直な意見を取り入れる効果を上げている反面、演目の内容が観客から思わぬ批判も集めている。

歌舞伎座を運営する松竹では、新しい歌舞伎座の開場に合わせ、前列座席の背もたれの裏側に固定して使用する字幕モニターを観客に有償で貸し出し、画面に登場人物のセリフなどを映し出すサービスを開始した。同時に導入したのがツイッターによる発言を紹介する機能。観客がスマートフォンや携帯電話などを使って、「#歌舞伎座」のタグ付きでつぶやけば、その内容がすべての字幕モニター上に流れる。

松竹では、「ツイッターとの連動機能は多くのテレビ番組で活用され、視聴者の率直な意見をダイレクトに取り入れるのに役だっている。歌舞伎にとっても若者との距離を縮めるのに有効と判断して採用した」と説明する。

4月の開場直後から、字幕モニター上には「メークすげええええ」「髪型すげええええ」「寄り目すげええええ」といった歌舞伎役者の出で立ちや表情に対する率直な感想が溢れていたが、次第にあらすじについての意見も増えた。5月から始まった「菅原伝授手習鑑 寺子屋」の上演中には、松王丸が菅丞相の恩に報いるため我が子を殺める場面で、「ネグレクトの極み」「通報しました」といった批判的な意見が画面を埋め尽くした。

古くからの歌舞伎ファンは、公演中にスマホなどを操作する新しい観客層に眉をひそめるが、松竹は裾野の拡大を狙ってフェースブックとの連携も進める考え。早ければこの夏から、従来の「高麗屋」「成田屋」といった屋号に代わって、画面上のボタンに連動した「いいね!」の掛け声が場内に響くことになりそうだ。

カテゴリー: 文化 パーマリンク