米政府、TPP事前協議で右側通行解禁を打診

複数の外交筋によれば、米国政府は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に向けた日本政府との非公式な事前交渉の中で、自動車の右側通行解禁を日本政府に打診している。TPP交渉参加入りを表明した安倍政権に、いきなり難題を突きつけたかたちだ。

米国内の自動車メーカーからは、日本の道路交通法が左側通行を定めていることが、右側通行専用の米国製自動車の日本市場参入を妨げているとの不満が出ていた。2年前には「左ハンドルの米国車が日本国内のマクドナルドのドライブスルーで不便を強いられている現状は、神聖な米国文化に対する侮辱であり、早期是正を求める」との決議が連邦議会の上下両院で可決された経緯もある。

国内の公道での右側通行が解禁されれば、左側通行している従来の自動車との衝突事故多発は必至。衝突事故では日本で主流の小型車、中型車より、米国で人気のある大型セダン、大型RVの方が生存確率が高いことから、米国からの輸入台数が急増するとみられる。

国内自動車メーカーの大半は、安全を重視する立場から右側通行を解禁しないよう求めているが、一部のメーカーは正面衝突のエネルギーを電池に蓄えることで燃費を飛躍的に高める技術の開発に進めており、走行車線自由化への対応に自信を見せる。

政府も自動車の買い替えがGDP成長率を押し上げるとの期待から、一車線の狭い道路を「聖域」として守りつつ右側通行を容認する方向に急速に傾きつつある。「問題は、オバマ大統領から鉄道の右側通行解禁を要求された場合どう対処するかだ」(国土交通省高官)

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