「犯行予告は捺印してから」印章工業会が提唱

日本印章工業会は15日に緊急理事会を開き、「捺印された犯行予告書面の使用徹底」を社会に呼びかけるアピールを採択した。遠隔操作型ウイルスに感染したパソコンから電子的な方法で犯行予告が行われ、パソコンの所有者が威力業務妨害容疑で誤認逮捕される事件が相次いでいることを問題視。個人認証の基本である「ハンコ」に立ち返るよう提唱する内容だ。

一連の事件では、大阪府内に住む40代の男性など7人のパソコンがウイルスに感染して犯行予告メールが送信されたことが警察などの調べで判明しているほか、真犯人とされる人物からマスコミに送られた犯行声明で、他にも5人のパソコンが遠隔操作されていたことが新たにわかった。さらに多くの類似事件の発生や、「パソコンがウイルスに感染した」とかたって犯行予告メールを送りつける便乗型の犯罪発生も懸念されている。

日本印章工業会では、パソコンウイルスによる実印偽造の技術はまだ確立されておらず、犯行を予告する場合には捺印のある書面の使用を義務付けることで、なりすましは防げるとみている。「スタンプ式や、100円ショップの安価な商品ではなく、多少お高くても世界でひとつしかない手彫りの実印をお薦めします」(専務理事の菊田嘉則氏)。

警察庁も、書面や印影が物的証拠として残り、その後の捜査が比較的容易になることから、書面による犯行予告を歓迎している。16日午前には、「次の週末に国会議事堂を爆破する」との文書に捺印してから国会の事務員に直接手渡した都内在住の23歳の無職男性に感謝状を贈るとともに、威力業務妨害の現行犯で逮捕した。

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