いつまで続く? 上場企業の減益増嘆

 3月期の業績発表が続く株式市場。減収、減益、人員削減、生産規模の縮小など「右肩下がり」のデータが氾濫するなかで、突出したデータがある。「前年比13.5%増」。株式市場関係者、経営者、そして投資家が吐き出す二酸化炭素の量が急増しているというのだ。

 14日の定例記者会見。二階俊博経済産業相は、ストローを刺したコップを片手に会見場に現れた。記者から経済危機が今年の温暖化ガス排出量に与える影響について尋ねられると、表情を一瞬曇らせたあと、ストローをくわえてため息をつき、ぶくぶくと泡を立てた。

 経産省幹部を通じてストローの使用を二階氏に強く働きかけたのは、長野市に本拠を置くNPO法人、緑の地球を考える会だった。「ため息を我慢するのは難しい。それならため息の二酸化炭素が大気中に放出されるのを防ぐべき」と野木良久事務局長は説明する。

 考える会によれば、ストローを通して水中でため息を吐けば、二酸化炭素の約半分が水に吸収される。排水口で捨てられた水は下水や浄水場を通じ、最後は海に流れ込み、地球温暖化で放出量が増加している海洋中の二酸化炭素を補う。ストローは先端を折って塞ぎ、先端に近い部分に針で多数の小さな穴を開け、水は5度以下に冷やしておくと一層効果的だという。

 一部の企業は考える会の呼びかけに応じ、コップの水とストローを用意してから業績発表に臨んでいる。数十秒にわたるため息のあと、すぐに泡が消えてしまったのを見て、数千億円規模の泡を膨らませた90年代前半が懐かしいと力なく笑う不動産会社の副社長もいた。

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