コツコツ型、進む二分化

 上智大学の上川譲教授(心理学)らが行った調査で、従来は「コツコツ型」に分類されていた性格類型が、2つのタイプに分化しつつあることが明らかになった。不況のなか新社会人や求職者の堅実志向が強まっているといわれるが、状況はそれほど単純ではないようだ。

 派手さはないものの地道な努力を続ける性格は従来「コツコツ型」と呼ばれてきた。昨年夏から冬にかけて20~25歳の青年1400人余りを対照に行われた調査で、この性格に該当した人は32%と、5年前と比較して7ポイント増加した。リーマンショック以降の不況で不確実性が増し、派手な成功よりも堅実さを追い求める傾向が強まっていることが影響したようだ。

 ところが詳細な分析の結果、コツコツ型のなかには地道な努力はするものの、周囲と微妙に努力のタイミングが異なるグループが存在することが判明した。その数は広義のコツコツ型の約3分の1。上川教授が新たに「ツコツコ型」と名付けた集団だ。

 「コツコツ型ががんばっているときには一歩下がり、コツコツ型が休んでいるときこそ努力するのがツコツコ型の特長。価値観が著しく多様化した90年代、そして2000年代を経た社会にあっては、コツコツ型にすべてが集約されるわけもなく、コツコツ型との間に適度な距離感を保つツコツコ型が派生したのかもしれない」(上川教授)

 上川教授らは、尊敬するミュージシャンを問われたツコツコ型の多くが「ボブ・マーリー」と答えている点に注目している。

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