いまの「漢」字をブログで発信

 清水寺(京都市東山区)がミニブログ・サービスを開始した。インターネットの情報短縮の流れに一段と拍車がかかりそうだ。

 清水寺がこの1日に立ち上げた無料のミニブログ・サイトの名称は「漢」。大手ミニブログのツイッターによく似たしくみだが、発言の長さが最長でも1文字に制限されている点が異なる。サイトにアクセスすると、パソコンでも携帯電話でも画面いっぱいに肉太の毛筆体で揮毫された漢字が表示される。たった1文字でも視覚的なインパクトは十分だ。

 先行するツイッターは最長140文字。従来のブログに比べれば大幅に短いが、国内でも急速に利用者を増やしている。インターネット文化に詳しい西巣鴨文化大学の柴浦巳継准教授は「140字でも多すぎるくらい。ツイッターの発言の90%は40文字以下で、ネットを通じた意思疎通の大半は短い言葉で成り立つことを示している。情報短縮の動きは今後も続くのではないか」と指摘する。

 情報短縮を極限まで追求したのが「漢」。清水寺では1年間の世相を漢字1字だけで表現しており、「1日の出来事やその時々の思いを1字に託すのは容易」(高木範人貫主)とみる。

 発言に使える字はJIS漢字コードに含まれる6879文字のなかから自由に選べることから、発信されるメッセージは多彩だ。「飯」「酒」「車」などユーザーがいま行っていること、「鯖」「蛸」「芋」などいま食べているもの、「犬」「猫」「獏」などいま一緒にいるペット、「津」「蕨」「柏」などいまいる自治体、「心」「技」「体」など名横綱に求められる条件、といった情報が飛び交っている。

 一方で、ツイッターからの乗り換え組とみられるユーザーのなかには「今」としか発言できない人も少なくない。漢字1字の表現法に慣れるまでには、しばらく時間がかかりそうだ。

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