新座薬の主成分はこんにゃくゼリー

 室蘭医科大学の研究グループが、こんにゃくゼリーを主な成分とする新しい座薬の開発に取り組んでいる。過去に何度も窒息事故が発生しているこんにゃくゼリーの特性を逆手にとったかたち。数年以内の製品化を目指すとしている。

 座薬には、肝臓での代謝の影響を受けにくい、胃や小腸に副作用を及ぼしにくいなどの特性があるが、薬剤が直腸よりも奥に入り込んだり、体外に排出されると効果を発揮しないのが欠点。室蘭医大の江澤隆准教授らのグループは、こんにゃくゼリーを使用すれば座薬が直腸内にとどまる時間を伸ばすことができると考え、これまで研究を続けてきた。

 研究グループが行った動物実験によれば、こんにゃくゼリー座薬と従来型座薬の効果の差は当初、5~6%にとどまっていたが、こんにゃく成分を増やす、サイズを大きくする、「凍らせないでください」といった注意書きを削除するなどの改良を加えた結果、直腸にとどまる時間が平均して約2倍に伸び、効果も大幅に高まった。

 江澤准教授らの研究グループは、動物実験を繰り返して安全性を確かめたうえで新薬の臨床試験に移りたいと説明する。学界や製薬業界はこの研究結果に注目しているものの、「もち米を主成分とする座薬で作用時間を伸ばすことができるとの論文がすでに数十件発表されており、こんにゃくゼリーだけに注目するのはおかしい」といった冷静な見方もある。

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