外務省が世界に「省エネルック」説明

 外務省は、欧米やアジアの各国に近く特使を派遣して、「省エネルック」について説明することを決めた。深刻な電力不足が予想されるこの夏、体感温度を下げる省エネルックは電力節約の切り札になると期待されているが、奇抜なデザインに一部の国から批判の声が上がっており、丁寧な説明で事前に国際社会の理解を得る必要があると判断した。

 省エネルックは半袖開襟、ノーネクタイが特徴で、過去に何度か政府が主導するキャンペーンが展開されたものの、見栄えの悪さが災いして普及には至らなかった。その後、よりオーソドックスなスタイルで、生地に改良を加えた「クールビズ」が登場したこともあり、省エネルックはほぼ忘れられた存在に。しかしこの夏の電力不足に対応するためには、クールビズでは効果が不十分であり、大胆に袖を短くした本格的省エネルックを多くのサラリーマンが着用することが不可欠との見方が広がっている。

 スーツ文化発祥の地であるイギリスは、省エネルック普及の可能性に不満を募らせており、11日には英外務省が日本の駐英大使を呼び、他の省エネ対策についても充分に検討を行うよう求めると同時に、英領バミューダ諸島から丈の短いズボンの専門家チームを日本に派遣する用意があると伝えた。外務省は、省エネルックが最も効率的だとして理解を求める方針だが、仏の有力紙ルモンドが「スーツ半袖化で欧米文化と袂を分かつ日本」と伝えるなど、日本の孤立化を懸念する論調も目立ちはじめた。

 省エネルックに対する批判に比例するように、国際社会では後手後手に回りがちな日本政府の危機管理能力に対する不信感も強まっている。ただ、羽田孜元首相については、退陣後17年を経てから「政権を握るのが早すぎた」といった同情論もささやかれている。

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