闘魂難燃化に成功、安全な輸送・配布が可能に

 東京工業大学の中村明教授らの研究グループが、元プロレスラー・アントニオ猪木氏から抽出した闘魂成分「ボンバイエーゼ」の難燃化に初めて成功した。ボンバイエーゼはそのままでは極めて引火しやすいことから、消防法で輸送や保管が厳しく制限されており、取り扱いも難しい。難燃化で活用分野が広がりそうだ。

 社会的な閉塞感の高まりを背景に、ボンバイエーゼへのニーズは高まる傾向にあるが、安全な輸送や保管の手段は確立されておらず、現状ではイベント主催者が生身の猪木氏を会場に呼び、闘魂を必要としている人に1人ずつ、手のひらで頬に瞬間的に強い圧力をかける方法で皮膚から浸透させることがほとんど。この方法は安全である反面、1回あたりの注入量が少ないうえ、強い圧力に耐えられない老人や女性には注入できなかった。

 中村教授らは成分献血の装置を使ってボンバイエーゼをいったん抽出。これを遠心分離にかけて強撚性の成分だけを分離し、猪木氏の体内に戻した。難燃化されたボンバイエーゼはカプセルに封入されており、経口での服用や静脈注射が可能。長期保存が可能で、室温なら引火の心配もないという。

 強撚性の成分が除去されたボンバイエーゼを服用しても闘魂に火がつくことはなく、自己啓発の効果には乏しいが、モニター調査のデータから道に迷わなくなる作用が明らかになっている。中村教授は「その道がどこに行き着くのかは到達するまでわからないという副作用を解決するため、さらに詳しく成分を調査して実用化につなげたい」と今後の研究に意欲を示す。

カテゴリー: 科学 パーマリンク