実話誌出版社、コネ入社限定を断念

 月刊誌『実話時代』を出版しているメディアボーイは、2013年度の新入社員募集のさい、全国指定暴力団またはその下部組織の組員からの紹介を条件とすることを断念した。警視庁から東京都暴力団排除条例に抵触する可能性が高いとの指摘を受けたことが理由。同社では、優秀な人材を採用するための別の方法を検討したいと説明している。

 出版業界では最近、岩波書店が「岩波書店から発売された書籍の著者または社員の紹介状があること」を応募資格に加えて注目を集めた。事実上「縁故採用」「コネ採用」に限定するものだと岩波書店を批判する声が上がる一方で、人脈を切り拓く意欲に富んだ人材を集める効果があると、この募集方法を好意的に評価するむきもある。

 メディアボーイでは山口組、住吉会、稲川会などの暴力団に関する記事を中心に誌面を構成した『実話時代』を発行しており、情報収集のためにはこれらの組織に縁故、コネのある記者が欠かせないと判断。岩波書店の手法を参考に、親分衆と話ができる意欲的な人材を集められる採用方法の導入を検討したものの、紹介状を得る過程で一緒に親分衆とゴルフを楽しんだり、ナイトクラブに通ったりすれば暴排条例抵触は避けられないとの懸念から、最終的には断念した。

 実話誌業界ではこのほか、過激な記事を志向する『実話ナックルズ』のミリオン出版が、過去に関係諸団体に出した謝罪文のコピーの提出を中途採用の条件にするなど、岩波書店とは対照的な動きを見せている。

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