テレカ対応機種でドコモ反撃へ

 NTTドコモとNEC、東芝、ソニーなど国内の携帯電話端末メーカーは協力してテレホンカード(テレカ)に対応した新機種を夏の商戦に投入する。1980年代の遺産を活用し、ドコモは他のキャリア2社、メーカー各社は海外勢に奪われつつあるシェアの奪回に繋げたい考えだ。

 テレカはNTTとその前身、電電公社が公衆電話用に発行していたプリペイド・カード。バブル期には多くの企業が記念品、景品として発行し、アイドルの顔写真が印刷された人気のカードには約30万円のプレミアムが付いたものもある。その後は携帯電話の普及で用途が狭まったものの、現在でもほとんどの家庭や企業の引き出しの中では数百円~数千円分の額面価値を持つテレカが眠っているとみられている。

 ドコモと国内の携帯メーカー各社は、側面や背面にテレカの磁気データ読み取り用のスリットを装備し、死蔵テレカで通話料金を支払える機種を夏商戦に投入することで、「お得感」をアピールする考え。グループ外キャリアのau、ソフトバンクには参入の余地がなく、アップルやサムスン、LGなどの海外メーカーにも技術的なノウハウがないことから、巻き返しを図りたいドコモと国内メーカーの利害が一致した。

 しかし、いまも残るテレカの中にはコレクションとして保管されているものが多く、この夏投入される新商品が需要の掘り起こしにつながるかは未知数。普及度ではテレカよりも10円、100円硬貨のほうが上であり、「ドコモにコイン式携帯電話の市場投入を促すブザーが受話器から聞こえている状態」(証券会社アナリスト)との指摘もある。

カテゴリー: IT パーマリンク