業績回復の願い、限定車に込める

 自動車業界最大手のトヨタ自動車は、初の赤字決算にあわせた限定車をクラウンなどの車種に設定し、3月以降に順次発売する。希少価値を前面に押し出して販売活動へのてこ入れを目指す。

 同社は2009年3月期の連結営業損益で初の赤字になると発表したばかり。しかし急速な景気悪化の一因は、強力に生産調整と在庫圧縮を進めていることにもあり、来期以降は黒字を確保できる見通しだ。このため、クラウン、マークX、カローラに設定される赤字記念車種「リミテッドバージョン in the red」は、今回が最初で最後になる可能性が高い。将来の値上がりを見越してディーラー各社には多くの問い合わせが寄せられているという。

 限定アイテムとしては、内部からLEDで照らされて赤く光る車名ロゴのほか、右カーブにさしかかると右側前後輪のサスペンションが縮む「右肩下がりシステム」などが検討されている。カーナビには最寄の急な下り坂を検索する機能が追加される予定。国土交通省からの許可を得られれば、ハザードランプを常時点滅させるよう改造も加える。

 しかし、不況のために消費者の購買力は弱まっており、トヨタの期待通りに限定車が販売台数を伸ばせるとは限らないとの見方も。業界関係者は今度の土日に系列ディーラー各社で開催される「オールトヨタ 1st 出血フェア」がどれだけの消費者を動員できるかに注目している。

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