高松塚古墳でDNAはぎとりに成功

 文化庁は12日、高松塚古墳に残されていた埋葬者の骨からDNAのはぎ取りに成功したと発表した。DNAは数百㍍離れた研究施設に運ばれ、今後10年をかけてクローン技術を確立。埋葬者の完全再現を目指す方針だ。

 カビで貴重な壁画が失われつつある高松塚古墳では石室が解体され、今後壁画の本格的な修復作業が行われることになっているが、埋葬者の人骨は朽ち果てたままで、一部の歴史学者からはダブルスタンダードではないかと疑問の声が上がっていた。DNAのはぎとり成功は、埋葬者を含めた古墳全体の復活に向けた大きな一歩となりそうだ。

 石室の一部や副葬品の大半は鎌倉時代の盗掘のために失われているが、埋葬者の記憶も復活することができれば、本人の名前や地位のほか、壁画の図案、色、副葬品についても情報も得られそうだ。

 文化庁では、壁画の修復完了後、本人からの聞き取り調査をもとに約1300年前と同じ状況で再度埋葬者を死亡させて、高松塚古墳の完全復活を図ることにしている。

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