警察庁、ながら運転の実態にメス

 警察庁は道路交通法の改正案を早急にまとめ、今秋までの国会提出を目指す方針を固めた。昨年11月から始まった運転中の携帯電話使用に対する取締りで、ほかにも数多くの行為が運転中に行われている実状が浮き彫りになったため。「ながら運転」の危険な実態にようやくメスが入りそうだ。

 専門家が早急に規制を強化すべきと指摘するのは、運転中の鼻くそほじり。なかなか届かなかった大きな鼻くそに指の先端が触れた瞬間、ドライバーは車の前方に対する注意力を完全に失うといわれ、事故発生の可能性が極端に高まる。年間にどれだけの人命が失われているのか、明確な統計はないが、全国で年に数件報告のある「なにか大きな宝物を探り当てたような表情を浮かべたままドライバーが即死した事例」が、これに該当するとみられている。

 運動生理学者からは、運転中のヒンズースクワットも厳しく禁止する必要があるとの声が強まっている。現在、運転中のヒンズースクワットは事実上の野放し状態で、ドライバーが筋力増強に熱中するあまり、前方不注意になってしまう恐れがあるためだ。しかし、仮に道交法でヒンズースクワットが禁止されたとしても、マニアはベンチプレス、ネックスプリング、クマ殺しなど、抜け道を次々と考え出て身体の鍛錬を怠らず、いつまでも警察とのいたちごっこが続くとの悲観的な見方もある。

 その一方で、運転中の安全を確保するための新製品開発も急ピッチで進んでいる。稚内市漁業協同組合では昨年冬、ハンズフリー式カニ鍋セットの試験販売を開始した。これまでの運転中のカニ鍋は、ドライバーが下を向くことが多く、同乗者にも危険をドライバーに伝える余裕がないなどの問題があった。同組合の稲葉澄夫理事長は、「ハンズフリー化で、運転中でも冬の味覚を気軽に味わっていただける。おしゃべりをしなくなるので、普通に運転しているときよりもむしろ安全」とアピールしている。

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