おれおれ詐欺問題で報告書提出

 国語審議会のおれおれ詐欺問題部会は1日に報告書をまとめ、警察長官に提出した。言語学的なアプローチが社会問題化しているおれおれ詐欺防止の決め手になるかどうかが注目を集めている。

 国語審議会の調査によれば、一口に「おれおれ詐欺」と言っても実際に犯人が用いる一人称はさまざま。「おれおれ」の比率は25.1%に過ぎず、ほかに「わたしわたし」詐欺(20.9%)、「わてわて」詐欺(14.6%)、「あっしあっし」詐欺(3.1%)、「おいどんおいどん」詐欺(2.1%)、「わらわわらわ」詐欺(1.4%)、「朕朕」詐欺(0.5%)など幅広いレパートリーがあり、日本語における一人称の幅広さをあらためて印象付ける結果となった。

 このほか「よっちゃんよっちゃん詐欺」「みきみき詐欺」など、犯人が本当の名前を公表して検挙されたケースも少数ながら存在した。児童心理学者などは、幼児期から自分のことを名前や愛称ではなく一人称できちんと呼べるようにしておくべきと指摘していたが、この指摘の正しさが裏付けられたかたちだ。

 また、一部の犯人は独り暮しの老人をだますため「大学教授大学教授」、「弁護士弁護士」、「皇室関係者皇室関係者」などを名乗っており、一人称と自称が混同されていることが浮き彫りになった。

 「おれおれ詐欺」は犯人逮捕が難しい上、逮捕された犯人が黙秘権を行使して裁判が長期化することが多い。警察庁では今後、国語審議会の協力を得て「きみきみ」「あんたあんた」「貴様貴様」「てめえてめえ」などの二人称を可能な限りリストアップし、犯人が反応してくれる呼びかけを早急に見つけだしたいとしている。

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