花粉症のアザラシが人気

 秋田県立能代水族館で、花粉症のアザラシ、ウルちゃんが人気者になっている。水族館のアザラシといえば「芸達者」だったが、人間との悩みの共有が、ウルちゃんの最大の魅力のようだ。

 能代水族館のアザラシ曲芸ショーは毎日3回。ウルちゃんの先輩アザラシが器用にボールを鼻の先に乗せたり、玉乗りをしたりして歓声を浴びるのを、ウルちゃんはけだるい視線で見つめるだけ。それでも、飼育員が「今日は空気中のスギ花粉が多いので、ウルちゃんの体調は今ひとつです」と説明すると、場内は割れんばかりの拍手に包まれた。

 「同じ地球の仲間。花粉症に人間もアザラシもない」と語るのは、自らも花粉症に苦しむ信用金庫職員の有馬成見さん。最前列でカメラを構える有馬さんの席まで、くしゃみをしたウルちゃんから唾液や鼻水が飛んでくるが、全身ベトベトになるのもまた楽しい様子だ。

 能代市観光協会ではウルちゃんを観光客招致の目玉にしたい考え。駅前には「日本一のスギ林と花粉症の街にようこそ」と記された大きな看板が掲げられた。ウルちゃん名義の健康保険証も近く発行される予定だ。

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