「家庭の必需品」第2の人生歩む

 1990年ごろには一家に一台が愛用されていたのに、いまやすっかりパソコンに取って代わられてしまったワープロが、第二の人生を歩んでいる。華麗な転身を遂げた機種もあれば、不慣れな仕事に戸惑う機種もある。

 大手メーカーとしては最後までワープロを生産していたシャープは12月、「書院」に米の大手映画会社、ワーナーブラザースへの出向を命じた。この夏にもアニメの短編映画に、バックスバーニーが使うタイプライター役で出演することが決まっている。本来なら静かな書院だが、アニメ映画らしい大げさな作動音を立てることができるかが、「ワーブラ」としても成功できるかどうかを左右しそうだ。

 一方、長年にわたり人気ワープロブランドの座に君臨していた「ルポ」は2年前に東芝から解雇を通告された。「ルポ」は地位回復を求める訴訟を起こしたものの裁判所は東芝の主張を認めた。これをきっかけに「ルポ」は労働運動に目覚め、次第に先鋭化。現在は旧東欧諸国やパレスチナの過激派が形成するワルシャワ条約機構―パレスチナ解放戦線共同体(WARSAW-PLO)のキャンプで、熱転写プリンタをフル回転させて宣伝ビラを印刷している。

 早くもスポットライトのあたる表舞台に戻ってきたのは、富士通のオアシス。テレビ朝日と新日本プロレスの番組、「ワールド・プロレスリング」に出演し、表現力豊かなマイクパフォーマンスで人気を集めている。「貴様、このやろう、おめえ、あんた、貴殿、あなた、きみ、おんどりゃ、そなた、そち、あんさん、おのれ、必ずぶっつぶしてやるからな」。オアシスの変換辞書に登録されている言葉は24万語。プロレスラーとしては多すぎるのではとの苦情も、ないわけではない。

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