高速道路、公団民営化後も限定的に建設

 政府の道路関係4公団民営化推進委員会は6日の最終報告とりまとめに向けて、民営化後も計画規模を大幅に縮小した上で高速道路の建設を継続するとの方針を固めた。委員会では今井隆委員長(新日鉄会長)ら建設推進派と、松田昌士委員(JR東日本会長)ら慎重派の対立が感情的なレベルまで高まっていたが、土壇場で双方が歩み寄った。

 最終報告には、第2東名など現在建設中・計画中の区間を一方通行の1車線とすることが盛り込まれる見通し。現在、ほとんどの高速道路は往復それぞれ2~3車線を確保しているが、実際の走行台数は当初の予測を下回っており、採算をとるには一方通行で土地収用や建設、開通後の整備にかかる費用を削減する必要があると判断した。

 一方通行の方向については、今井委員長ら推進派が都市の人口過密、地方経済の衰退を理由に「中央→地方」を主張しているのに対して、松田委員ら慎重派は都市への人口集中は避けられない現象だとして「地方→中央」を求めている。2日に行われた会合では、興奮した今井委員長と松田委員がH形鋼と電気機関車をぶつけ合う場面もあった。

 このため関係者の間では、最終報告にも明確な方向性は盛り込まれず、「最初にブレーキを踏むかハンドルを切ったほうが負け方式」が採用され、高速道路にも競争原理が導入されるとの見方が強まっている。長い間、道路政策により手厚く保護されてきた自動車やドライバーだが、将来、バンパーが脆弱な車種は淘汰されることになりそうだ。

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