ブラックバスによる生態系破壊進む

 千葉県鴨川市の鴨川シーワールドで、アシカショーに出演しているアシカ7匹のうち3匹がブラックバスだったことがわかった。河川だけでなく、動物ショーの舞台でもブラックバスによる生態系の破壊が進んでいる状況が浮き彫りになった。

 鴨川シーワールドでは、アシカがボールを鼻の先に乗せたまま泳いだり、ラッパを吹いたりするショーが観客の人気を集めていたが、先週千葉県環境局が調査を行ったところ、この動物がエラ呼吸し、体内に浮き袋を持っていることがわかった。県環境局では、体型や色などから判断して、ブラックバスにほぼ間違いないとみている。

 ブラックバスがアシカから活躍の場を奪った理由についてはさまざまな見方があるが、研究者の多くは、どんな芸でも覚えて観客を喜ばせようとするブラックバスのどん欲な習性が役立ったのは間違いないとの見方で一致している。

 ブラックバスが日本の固有種に与える悪影響は、数年前から研究者や自然保護活動家の間で注目を集めており、今年1月には葛西臨海公園の水族館にあるマグロ回遊水槽でブラックバスが暴走行為を繰り返していたことが明るみに出た。この夏、全国各地で行われた祭りでも、金魚すくいでブラックバスがかかったとの報告が相次いでいる。

 このほか高尾自然動植物園では、サル山でブラックバス一派が力を着実に強めており、サルが長い間守ってきたボスの座を近く譲り渡すことになりそうだ。バナナワニ園ではこれまで、ワニ池にブラックバスが侵入しないよう厳戒態勢を敷いていたが、皮をむくと中にブラックバスの卵がぎっしりと詰まっているバナナが発見され、関係者に衝撃を与えている。

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