希少動物、再び法廷へ

ワシミミズクとオジロワシそれぞれ1羽が動物管理法違反で起訴された裁判の初公判が14日、札幌地方裁判所で行われた。今後の審理では、絶滅の危険性が高いとされレッドデータブックにも記載されているワシミミズクとオジロワシが、森のなかで多くの小動物を捕まえて食べたことが動物愛護の精神に反するかどうかが争点になりそう。

両被告を札幌地検に告発したのは、農水省と北海道開発庁。法曹界からは、動植物の刑事責任を問うのは難しいとの声が上がっている。農水省はこれに対し、両被告はダム建設で生存の権利がおびやかされたとして、農水省に損害賠償を求める民事訴訟を起こしていると指摘、「原告になれるのに被告になれないのはおかしい」との考えを示している。

この日行われた罪状認否では、両被告ともに黙秘したまま。しかし検察側の冒頭陳述で、餌食になったウサギの家族構成が明らかにされた直後には、ワシミミズクが大きな目をしばたかせ、動揺したともとれる様子を見せた。

この日、札幌地裁の前には、ワシミミズクとオジロワシに食べられたヘビ、ネズミ、リス、ウサギの遺族らが集まった。母親を食べられた孤児リスの里親になった夕張市在住の女性は、「(2羽の犯行は)許せない。上野刑務所か東武動物刑務所で永遠に閉じ込めてほしい」と怒りをあらわにしていた。一方、ヘビに食べられそうになっているところをオジロワシに救われたカエルの団体は、「オジロワシ君を支援する会」を近く結成することにしている。

なお、被告の2羽はこれまで、国籍や氏名を明らかにしていない。検察側では中国や東南アジアからの密入国の疑いが濃いと判断、出入国管理法およびワシントン条約違反容疑についても起訴する方針を固めた模様だ。

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