【ニュース解説】おじさん新時代

 日本伯父さん連合と全国叔父さん連盟が、来年1月1日付けで合併し、日本おじさん総評議会を結成することで合意に達した。国内のおじさん勢力はいま、長い混乱の時代を抜け出し、新たな段階を迎えようとしている。

 国内のおじさん勢力は、第二次世界大戦中、若いおいが戦場で死ぬのを防げなかったとの反省から、昭和20年に日本おじさん協会を結成したものの、昭和25年には父母の兄を中核とする日伯連と、父母の弟が中心の全叔連に分裂した。さらに、双方の内部で父系おじさん、母系おじさん間の激しい内部抗争が発生し、昭和40年代後半から昭和50年代初頭にかけては、オジゲバで多数の死傷者が出ている。

 一転しておじさん勢力が大連合に向けて動き出した背景には、量的、そして質的な理由がある。量的には、兄弟の少ない世代がおじさんの年齢に達したため、おじさんの絶対数が減少し、セクトが反目しあっている余裕がなくなった。質的には、核家族化の進行でおいやめいとの同居が困難になり、家庭内における発言力が弱体化した。実際、もっとも信頼できる相談相手におじさんを挙げるおいやめいは、今やほとんど残っていない。例外的に、おいやめいが金策のためにおじさんに頼るケースがあることにも、おじさん勢力は苦悩している。

 一方で、日伯連にも全叔連にも属さない独立派おじさんは、ここ数年間、着実に増加しつつある。彼らはすべて、おいやめいとは血縁関係がなく、名前も住所も不明である場合が多い。日伯連も全叔連も、独立派おじさんの勢力拡大は、おいはともかく、めいの安全をおびやかすと警戒感を強めている。日伯連と全叔連ではすでに、日本おじさん総評議会の結成後、血統書付きのおじさんであることを強調しつつ、おいやめいとの関係強化に努める方針を確認している。独立派おじさんは血縁派の最近の動き対し、事実上の「囲い込み」であると反発を強めているといわれるが、名前、住所ともに不明であるため、具体的な声明などは明らかにされていない。

 日伯連と全叔連では、血縁派おばさん勢力や、数は少ないものの社会の注目を集めることが多い曾祖父母勢力とともに、第三親等勢力の結集をめざすことにしている。しかし、日本おじさん総評議会が結成されても、小家族化という時代の流れは変わらない。おいやめいにとって頼りになる「おじさん」の復活には、同居はもちろんのこと、夏休み宿題処理能力の強化、性知識の蓄積、お年玉の増額など、具体的な行動が不可欠であろう。 (論説委員 大竹 司)

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