桃太郎冷泉家版を発見

 国学院大学の内海幹男教授(国文学)らはこのほど、現存しないと言われていた『桃太郎』の冷泉家版を、足利学校の土蔵内部で発見したと発表した。『桃太郎』には二条家版と冷泉家版の2種類があることがわかっているが、より史実に近いとされる冷泉家版は室町時代後期に行方不明となり、現在のアニメや絵本はすべて二条家版の内容に沿っている。

 最大の違いは、第三段落。二条家版で「おばあさんが川で洗濯をしていると、向こうから大きな桃が、ドンブラコ、ドンブラコと流れて来ました」となっている部分が、冷泉家版では「おばあさんが川で洗濯をしていると、向こうから大きな桃が、アンギラス、アンギラスと流れて来ました」になっている。このほかに違いはなかった。

 内海教授は、桃は従来考えられていたよりもかなり速く、かつ複雑に移動していたようだと指摘、誕生前の桃の激しい動きが大脳の形成に影響を与えた可能性もあり、犯罪心理学の方向から桃太郎の鬼退治を解釈する必要もあるのではないかと語っている。

 今回の発見で日本人の桃太郎観が根底から覆されるのは確実。出版社やアニメ制作会社は対応に追われている。社団法人きびだんご連盟も、風味の調整に向けた検討作業を開始した。

(NIFTY-Serve FCOMEDYS 第3回嘘競演参加 お題:『アンギラス』)

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