日立製作所 国鉄向け発券システムを復刻

 日立製作所は、かつて日本国有鉄道に納品していた予約発券システム「マルス」を手のひらサイズに凝縮した復刻版を来年発売する。現在も後継システムがJR各社で使用されているマルスの稼働60年を記念した商品だ。

 ゲーム機やパソコンの業界では昨年から今年にかけて、任天堂のファミコン、スーパーファミコン、NECのPC-8001など、歴代のヒット機種をコンパクトなハードウェアで再現した商品が相次いで発売されている。マイクロプロセッサの高性能化で、かつての8ビット機を比較的単純な回路でシミュレートできるようになったことが、相次ぐ復刻版登場につながった。

 日立も1970年代終盤からワンボードマイコン、パソコンを発売しており、パソコンマニアの間では当時の人気機種の復刻の期待が高まっていたが、日立が選んだのは、事業所向けシステムの宣伝にもなる大規模業務用システムの復活だった。マスコミに公開された試作機は、マルス1の操作法を忠実に再現しており、虫ピンを刺して行先や列車の種類などを入力する。

 鉄道ファンは細分化が進み、乗車が専門の人、撮影に熱中する人、ダイヤを研究する人などさまざまだが、予約発券システムは長い間プロだけの領域と見なされ、大規模な鉄道ジオラマを所有する人でも座席予約は受け付けていなかった。マルスの復刻を受け、早ければ来年のお盆前には「みどりの窓口鉄」が登場する見通しだ。

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