「共謀罪」に悪魔懸念、天使にも不安広がる

 国会で組織的犯罪処罰法改正案が可決されたことを受け、いわゆる「共謀罪」の概念が初めて日本の法制度に導入された。言論や表現の自由が制限される、相互に国民が監視し合う時代が到来するといった不安の声が高まるなか、より強い懸念を抱くのが悪魔だ。

 「犯罪行為は人間だけでは成立しない。人間の耳元で『盗んじゃえよ』『誰にも見てないよ』『バカを見るのは正直者だけだ』といった我々の囁きが前提条件となる。共謀罪は悪魔を狙い撃ちするものではないか」と、匿名を条件に悪魔の一人は語る。

 国会審議で法務大臣が「一般人は処罰の対象にならない」と繰り返したことも、一般的とは言い難い悪魔が不安を募らせる要因となっている。

 悪魔とは反対の耳から囁く役割を担う天使にとっても、法案成立は他人事ではない。悪魔と人間が犯罪について話し合うのを座視すれば、共謀に加わり同意したとみなされ、三者揃って訴追される可能性があるためだ。

 「今後は縁結びではなく、犯罪の共謀を抑止する武器として弓矢を使用する必要もあるのではないか」。天使界の一部ではそんな声も出始めた。

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