NHK、ドローンで受信契約促進

 日本放送協会(NHK)は、件数が伸び悩む受信契約の促進のため積極的にドローンを活用することを検討している。テレビを所有しながら契約を拒否している世帯は、地上のNHK営業担当者と空のドローンに対する両面作戦を強いられそうだ。

 4月上旬、千葉県内の団地。白衣に身を包んだNHK放送技術研究所のエンジニアがコントローラーを操作すると、静かにドローンが空に浮き、高層マンションの最上階の高さまで一気に上昇した。ドローンに搭載されたカメラは、この棟の28世帯のうち19世帯のテレビに、新年度に始まったばかりの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」が映っている証拠をつかんだ。

「NHKなんて観たことがない。そんな言い訳はもう通用しません」と語るのは、NHKが昨年秋に設置した契約促進プロジェクトチームの西本充リーダーだ。「ベランダ付近で空中停止したドローンから証拠画像と契約書、ボールペンを突き出せば、その場で契約するはずだ」

 ただ、若者を中心にネットへのシフトが進むいま、新たな契約世帯の獲得は今後さらに難しくなるとの見方が強い。このためNHK技研が開発を進めるのが、主要メーカー各社のテレビに対応した万能型のリモコンだ。

 「ドローンに搭載して、ベランダから付近から室内に向けリモコンの電波を発信。スイッチをオンにし、ネット配信やDVDではなくテレビに入力を変更することで、視聴者のテレビ回帰を促したい」(西本リーダー)

 こうした手法には視聴者の激しい反発も予測されることから、NHKでは当面、ボリュームを絞って日曜早朝に5分間だけEテレの「こころの時代」を映し、視聴者の反応を探りながら徐々に本格的な運用に移る方針だ。

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