日本将棋連盟も課金制導入を検討

 日本将棋連盟は来年夏までに課金制を導入することを決めた。将棋界のすそ野を広げるためには、若年層を中心に抵抗なく受け入れられているネットゲームの課金制に似たしくみを導入する必要があると判断した。

 将棋連盟の改革委員会がまとめた素案によれば、無課金の将棋は現行のルールのまま存続するが、並行して一定金額を支払った人だけに適用される特別ルールも制定する。たとえば、同じ列に2個の「歩」を置く行為は「二歩」とされ、禁止されているが、検討委では一歩あたり100円で解禁する方針。現行のルールで斜め後ろに移動できない「金」についても、1個あたり500円で全方位への移動を解禁するなど、駒の動きも大きく変化する見通し。

これまで将棋の駒の「取った、取られた」はルールに乗っ取って画一的に判定されてきたが、双方の合意と金銭の授受に基づいて、「取らずに共存」「レンタル移籍」などの中から選択できるようにする。

 課金制への反対の声はプロ棋士や上級アマの間で根強いが、連盟事務局の関係者は「少子化や娯楽の多様化が進み、このままでは将棋はジリ貧。昭和には昼休みの会社で将棋を楽しむ人もいたが、いまは大半がスマホゲームに熱中している。将棋界も時代の流れに合わせた改革が必要ではないか」と語り、理解を求める。

 当面、新ルールはアマ大会にのみ適用されるが、将来はプロ棋士順位戦のA~C級に、新ルールに基づき対戦を行う「¥組」を加える構想も浮上している。「5億円払えばその瞬間に勝ち」との新ルールが素案の通り導入されれば、将棋界の頂点に君臨する羽生善治名人も長考を強いられそうだ。

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