高校生の敏捷度、低下続く

 文部科学省が行った全国調査で、高校生の敏捷度が30年前よりも全身の平均で約2%低下したことが明らかになった。体格や持久力、筋力についての調査は他にも行われているが、敏捷度の角度から若者の体力低下に光を当てた調査はこれが初めて。2020年の東京五輪開催に向けて、文科省は体育カリキュラムの見直しを求められそうだ。

 文科省では今年1月、全国8035人の高校1~3年生を対象に、脳からの信号に体がどれだけ素早く動くかをテストした。その結果、30年前と比較して全体では2.1%長い時間がかかった。部分別に見れば、足が+2.8%、腕が+3.2%、首が+1.4%。専門家の多くは、体を動かさないゲームやマンガに長時間を費やす高校生の増加と敏捷度の低下の間には一定の相関性があるとの見方を示す。

 具体的な日常動作で敏捷度を測定したところ、テニスや卓球、バスケットなどのスポーツでは目立った変化がなかったものの、「ビデオテープをデッキに入れる」では2.5倍、「黒電話のダイヤルを回す」では3.2倍、「和文タイプで定型文を入力する」では30年前と比較して125倍の時間がかかり、敏捷度の著しい低下が明らかになった。

 一方で、スマートフォン普及の影響で人差し指の敏捷度は43倍に高まった。とくに平面上で人差し指をスライドさせる速度は790倍と極端に上昇し、これまでは脊椎動物門最高だったアオダイショウの左右に揺れる舌を抜いた。生物界最高と言われるチャバネゴキブリの触覚に肩を並べるのは時間の問題だ。

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