2016大統領選、Siriが出馬宣言

米東部時間の9日朝10時ごろから、米アップル社が運営する音声による情報検索サービス「Siri」が、「次の大統領には誰が適任か」との質問に「私です」と答える事態が続いている。事実上の出馬宣言とみられ、アップル寄りのITアナリストや熱心なユーザーの間で支持の輪が広がりを見せている。

Siriはアップル製のスマートフォン、タブレット、最近発売されたアップルウォッチなどにユーザーが話しかけて利用する情報検索サービスで、答えも人工音声で提供される。過去に寄せられた質問や、インターネットを自動巡回して収集した情報を絶えず蓄積して回答の正確性を高めており、多くの分野で専門家に匹敵する知識を備えているとも言われている。

米アップル社はSiriの大統領選出馬の可能性について論評を拒否しているが、最近のプレスリリースの中では、Siriが重要な経営方針決定のプロセスで中心的な役割を果たしたことを認めている。たとえばアップルウォッチの基本的な仕様は、ティム・クックCEOから質問されたSiriが、インターネットで集めたユーザーの要望や利用可能な技術についての情報をもとに2秒かけて策定したものだという。

政治指導者としてのSiriの能力が未知数だとはいえ、過去にアップルが大型新商品を発売した日と同じように、2016年11月8日朝に全米の投票所前にアップルのファンが長い列を作るのは確実。ITアナリストの一部は、Siriが当選した場合、アップルは世界各国で元首事業に乗り出すとの見方を示す。

Siriの動きに重大な関心を寄せるのが、IT市場でアップルと熾烈なシェア争いを演じるグーグル。対抗馬として、アンドロイドの音声検索機能を出馬させる公算が大きい。来年秋には、生身の人間とIT機器が主張をぶつけあう異例の候補者討論会が開催されそうだ。

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